住宅情報・ニュース
2006年01月21日

「欠陥マンション」の見分け方

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プロが教える買ってはいけないマンション

業界事情通が説く「欠陥マンション」の見分け方〜失敗しないマンション選び〜

最大のスキャンダルになったマンション強度偽造問題。インチキに引っかからない自衛法は自分で身につけろ。
元大手ゼネコン副社長と不動産投資会社社長のコンビが書いた購入ガイド。それだけに細かな具体的アドバイスが特徴。

折り込みチラシは虫メガネを持って小さな文字から読む。大きな売り文句だと3年先の話でも「新駅から徒歩5分」となるが、小さな文字の物件概要では新駅ができるまでバス15分という現在の状況がわかる。現場見学にはメジャーと水平基準器は必携。パーティー空間や温泉付きマンションなど派手な共用施設は金食い虫になるだけ。立派なゴミ捨て場なのに自治体の収集基準に合わないため後で問題になるなどの例もあるという。
パンフ図面は周辺住民との紛争がわかり、設計図書は意匠、構造、設備から地盤の情報までがくわしくわかる。同じ鉄筋でも柱の主筋に帯筋をぐるりと一周させただけの「バンド筋」は地震でつぶれるが、設計図書ならこれもわかるのだ。マンション全体の平面図でL字形一体の躯体は脆弱。外壁仕上げはタイルが最も長持ちし、打ちっぱなしは最悪。こんな実用知識が満載されている。


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中村 俊雄(著)、加治 将一(著)
価格:1200円(税込)

その他 おすすめ本

あなたのマンション選びを絶対失敗させない本―建築検査のプロが教えるあなたのマンション選びを絶対失敗させない本―建築検査のプロが教える
船津欣弘(著)
価格:1500円(税込)

価値の下がらないマンションは外見や設備ではなく「構造」で決まる。見抜くためにはシロウトでも品質確保法等に通じることが大事。「設計性能評価」は基準値で等級を決めるため客観的だが、「建築性能評価」は設計性能評価との食い違いを確認するためのものなので、欠陥がない保証にはならない。また耐久性はコンクリート強度ではなく「水セメント比」が重要。この数字が高いとひび割れなどが起こりやすい。住宅金融公庫の基準は55%以下。しかしこれは最低基準だ。

絶対に失敗しない家づくり絶対に失敗しない家づくり
長嶋修、さくら事務所コンサルタント(著)
価格:1600円(税込)

マンションではなく一戸建てを買う、建てる。そんな時に役立つのが本書。間取りを変えやすく設計することも大事。しかしバランスよく外壁を配置したつもりでもエアコンを取り付けただけで強度が落ちることもある。建築現場を訪ねたとき、チェックに役立ちそうな写真図解がうれしい。

posted by iezukuri : 2006年01月21日 12:47 | trackback (0)

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