住宅情報・ニュース
2005年08月30日

耐震と制振

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「耐震」「制振」とは

耐震とは、地震でも壊れないもしくは最低限の崩壊で安全が確保されていること。
制振は、建物の揺れを取り付けた装置により吸収し、制御しようとするものです。

現在の耐震設計の基本的な考え方は、二つの地震を想定し、「耐用年限中に何回か遭遇する程度の地震(中地震)に対しては、主要構造体はおおむね弾性的な挙動で応答し、建築物の機能を保持することとする。また、建築物の耐用年限中に一度は遭遇するかもしれない程度の地震(大地震)に対しては建築物の架構に部分的なひび割れ等の損傷が生じても、最終的には崩壊から人命の保護を図る」となっており、大地震では建物が崩壊しなければよく、建物の機能が維持されなくてもやむを得ないとなっています。安全面と建設コストを考えて、必要最低限の安全性が確保されておればよいとされています。

耐震構造は構造体自身の強度により、地震から建物の倒壊を防ぎます。地震時の振動、衝撃は大きく、地震の規模によっては建物に被害を受け、家具の転倒、移動、及び設備機器にも被害が生じ、地震直後は建物の機能を確保できない場合があります。

制振構造は、建物の揺れを取り付けた装置により吸収し、制御しようとするものです。地震に限らず、風・交通・機械振動等の振動全般を対象とします。大別して、パッシブ制振とアクティブ制振があります。

パッシブ制振は、動力の供給なしで制振効果を発揮するもので、摩擦による力を利用してエネルギーを吸収する摩擦減衰機構、ダンパーを利用する粘性減衰機構、建物の屋上に錘(装置)を設置し錘が建物の振動を低減させる方向に動くことにより建物の振動を低減させる質量効果機構等です。

アクティブ制振は、建物の揺れをセンサーで感知し、油圧、電気等で動力を提供し、重りを動かし、その反力で建物の揺れをおさえたり、制振部材(ダンパー)を制御して建物の揺れを低減させます。

posted by iezukuri : 2005年08月30日 23:18 | trackback (0)

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