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2005年12月30日

マンション耐震強度偽造問題まとめ

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原点は1998年「グランドステージ池上」、2004年3月指摘も無視

姉歯元建築士が偽装の“原点”と証言しているのが、1998年に建築確認がおりた東京都大田区の分譲マンション「グランドステージ池上」。

姉歯元建築士は国会の証人喚問で、「木村建設」の篠塚明・元東京支店長から「鉄筋を減らせ」などと圧力をかけられ、このマンションの構造計算書を改ざんしたと証言している。
関係者によると、姉歯元建築士が木村建設を紹介されたのは1996年ごろ。改ざんはその2年後に初めて行われたことになる。偽装はその後、2000年前後から急増。最も多い2003年は22件に達し、1998年から2005年までに行われた改ざんは判明分だけで計88件にのぼる。
これらの改ざんを、最初に問題視したのは構造設計を専門に扱う「アトラス設計」の渡辺朋幸代表だった。
横浜市の設計事務所が姉歯元建築士に発注した港区のビルの構造計算書を不審に感じた渡辺代表は2004年3月、姉歯元建築士に対して計算書の問題点を具体的に突き付けたという。
さらに渡辺代表は翌月、民間指定確認検査機関の最大手「日本ERI」の構造担当者にも指摘。だが担当者は上司に報告せず、問題が早期に明るみに出る機会は失われた。
今年10月、姉歯元建築士の手掛けた「グランドステージ北千住」の構造計算書を、渡辺代表が再び目にする機会があり、今度は偽装と確信。同月18日、建築確認をした「イーホームズ」に電話で通報し、さらに3日後には同社本社に乗り込んで問題点を説明した。
これを受けイーホームズは25日、姉歯元建築士と、同マンションの建築主である「ヒューザー」の担当部長らを呼び、その場で姉歯元建築士は改ざんを認めたという。イーホームズからの通報を受けた国土交通省は11月17日に偽装の事実を公表した。
国交省による刑事告発を受け、警視庁と神奈川、千葉の両県警の合同捜査本部は20日、関係先の一斉捜索に踏み切り、問題は刑事事件に発展した。今後の真相解明は、捜査当局に委ねられている。

posted by iezukuri : 2005年12月30日 17:31 | trackback (0)

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