環境建築ガイドブック

世の中「環境」ブームである。今年は洞爺湖サミットを控えていることもあって、あちこちで「環境」という言葉を、耳目にする。そんな中、タイムリーに発刊されたのがこの『環境建築ガイドブック』である。体裁は某社の建築案内に似ているが、地域別に商業施設やオフィスビルのような大規模建築から個人邸まで、規模の大小を問わず「環境建築」228件が、ビジュアルとともに紹介されている。巻末にはエコ素材図鑑も掲載。環境関係のコラムも18本と充実している。
1物件1頁という限られた誌面の中で、効率的に整理された情報が掲載されている。例えば、掲載している建築がどのような手法で環境に配慮しているのかをカテゴリー分けし、アイコン表記していたり、その建築の見所がダイジェスト紹介されているといった具合である。
ご承知の通り、環境問題は非常に広範囲で複雑である。その点で、今、建築のジャンルで環境に対して何が行われているのかを俯瞰できる、資料性の高い1冊だと言える。