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2005年08月19日

旧斎藤家住宅

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旧斎藤家住宅

旧斎藤家住宅(宮代町)

宮代町の初代町長、斎藤甲馬(1894-1982)の生家である。土蔵、米蔵とともにもとからそこにあって、今は町郷土資料館の屋外展示物として公開されている。言い換えると、斎藤町長宅をその敷地ともども残す計画がきっかけになって、93年に資料館ができたのだという。

江戸時代からの旧家に生まれた甲馬は、宮代町の前身・百間村最後の村長から、1955(昭和30)年に合併で誕生した宮代町の町長に就任、独身のまま、亡くなるまで務めた。役場に管理職を置かないなど、当時としては先進的な施策を種々講じて知られたという。建物は92年に町文化財に指定された後、改修された。
資料館本館横の門口に立つと、「けいど」と呼ばれる長い導入路の先に母屋が見える。明治時代初期の建築と推定されている。間口23メートル、奥行き9メートル、面積187平方メートルの平屋建て。瓦ぶきの屋根や、外壁も塗り替えられたりしているせいか、外見は明るく、今も住人がいるかのような気分にとらわれる。
中に入る。広い土間の左には「田の字形」という、四つの部屋に分割された計30畳の座敷が広がる。そのどの部屋にも囲炉裏がないことも併せ、この地方の伝統的な農家の造りだそうだ。座敷を囲む廊下は表も裏もガラス戸。そこここに置かれた長火鉢などの家具が、やはりあたりに生活臭を漂わせている。
斎藤町長の「遺産」は顕彰碑でもあるのだ。

《メモ》
宮代町郷土資料館の屋外展示物にはほかに、1813(文化10)年築と推定されている旧加藤家住宅、百間小学校の前身となった建物の旧進修館(いずれも町指定文化財)と、縄文時代の復元住居がある。
開館は午前9時半〜午後4時半。ただし、毎週月曜日、祝日直後の平日、年末年始は休館。

posted by iezukuri : 2005年08月19日 22:11 | trackback (0)

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